2014年12月6日土曜日

乗りバカ日誌~コウイチ編~ “Welcome to the Gilberto’s, Mr. Kouichi ! ”

コウイチは、イチロウと私の高校時代以来の友人であり、音楽やクルマなどが好きで趣味に共通するところがあり、当時からよくつるんで、色々な事を雑談してきた。昨年秋に同窓会で再会して以来、messengerF.B.を通じて頻回にやり取りしている。特にイチロウとは、しばしばクルマについてメカニカルな話題で掘り下げた話を繰り広げているのであるが、その時なぞ私は傍観するか、差しさわりの無い突込みをいれるくらいである。

 

私から見ると、彼は、興味を持った対象(モノや話題)についてストイックに深く掘り下げていこうとする一途さと、(妙に)世間知に長けたと言おうか常識的な判断を示し冷静さを保とうとするところとがある。彼のストイックなまでの一途さを言えば、彼は幼いころから大のクルマ好きで長じてからは忙しい仕事の合間に時間を見つけサーキットのドライビングスクールに通いプロ並みの運転技術を身に付けた。そして現在ではゴルフを趣味としているだが、どうも楽しみのレベルを超えてゴルフ技術の修得に余念がない。

 

世間知や常識の線で言えば、仕事仲間の大人の付き合いも素都なくこなし、職業団体の部会で世話役をしているようであり、私のような世間付き合いの苦手で半ば社会的引き籠りの者に対しても常識的なアドバイスをくれたりしている。

 

私には、彼の中に在る物事にのめり込む情熱的一途さと常識的で冷静さの両極への振幅を見るにつけ、ある種の不思議さを覚えるのであるが、そういう両極の間を振幅することにより己の精神のバランスを保っているようであり、その振幅が却って彼の人格の幅と魅力を作っているだと思える。

 

さて、話は半年前に遡るのであるが、ちょうど10月のしまなみ国際サイクリングへ参加するべく動き出した56月に、イチロウが私に対して新しいロードバイクを購入するように手を変え品を変え圧力をかけ始めた頃、彼は一方でコウイチにアプローチを開始していた。その度に、コウイチは「自転車に興味なし」と応答し、現在興味のあるクルマやゴルフ、時にモーターバイクの話題を振ったりして素っ気ない反応を繰り返していた。そして、自転車にのめり込んでいく私に対しては、「無茶な走行せずに、安全にバイクに乗れよ」などと忠告をくれたものだった。その度に、イチロウや私などは、「全くコウイチは食えねえ奴だ」とコウイチの反応を笑っていたのだった。

 

そして次第に意図的ではなかったのだが、イチロウはコウイチに対して事あるたびに、ロードバイクの購入を勧めてアクセルを踏み、一方で私が「無理はするな。買わなくても良いぞ」とブレーキを踏むというパターンで、彼を刺激することになったのであった。コウイチは「巧妙な掛け合いやな」と笑っていたようであったが、どこがどうなったのか、11月の中旬に突然「これを買おうか?」とリーズナブルな価格のクロスバイク写真をF.B.upしてきた。

 


彼曰く「このバイクフレームはなかなか美しい。それに普段乗りにぴったりや……..。」とのこと。

 

イチロウと私は、"!?”。あれほど、自転車に対して素っ気なかったコウイチがどうしたことか?

 

その後、コウイチはそのクロスバイクを購入し、近所への用事にクロスバイクに乗って出かけるようになった。そして「大変気持ち良い」とF.B.に投稿してきた。その後も彼のメカニック好きが反映されてか次第に自転車のメカニカルな疑問をぶつけるようになってきて、メカ音痴の私には対応不能になってきたため、専らイチロウがそれに応じるようになった。

 

そこで、イチロウがロードバイクを購入の打診を打つ、コウイチ否定的な反応あり、私が「無理に買うな」という以前のやり取りが再燃。最近続いていた掛け合いが再開されたのであった。

 

それが先週末(11月下旬の事)、職場で昼休みになったころにイチロウが何かもの言いたげにニヤニヤしている。私が、「どうしたのだ」と問うと、彼は何やら意味深に「まあ良いから、待っておれ」と返事をした。他の事に気が向いていた私は聞き流していたのであったが、翌日コウイチより、F.B.上でのやり取りで「実は、ロードバイクを買いました」と突如告白があった。

 


“一体彼の中で何が起こったのか?”つい23か月前までは、自転車購入について頑なに拒否的反応を示していたのに、気が付いてみればロードバイクを購入している。イチロウの傍にいる私でもロードバイク購入には悠に56年の歳月が必要であったのに、イチロウが工作を初めて5か月で、クロスバイクとロードバイク保有者になってしまった。これは全くもって不可思議な話である!

 

だけれども、私もバイクに乗り始めて気が付いたことなのでけれど、バイクは本当に気持ちの良い乗り物であり趣味だと思える。考えてみれば、自転車が発明されて200年くらい経っているのだけれど、その後色々なモータリゼーションが発明・発展してきたのにもかかわらず、21世紀の今日になっても廃れるどころか、メカニカルな発達は続いている。人々が魅了される何かを自転車は持っているらしい。

 

コウイチはコウイチで、自転車に何らかの魅力を覚えているらしい。早速私が、「何故ロードバイクを購入することにしたのか?」と問うと、彼曰く「何時も自動車で走っている道も、自転車で通るとまた違った空気・景色に見えたよ」と応じてくれた。

 

“ふーん、そうなのか(笑)”それは素晴らしい。

 

その後も、コウイチはロードバイクのメカニカルなことについて、色々と質問をぶつけてきてくれている。私は聞き流すだけだが、コウイチが本格的にロードバイクにのめり込む様子が伝わってきて、その事を眺めているのは誠に楽しい。

 さあここから、イチロウのコウイチに対する更なる工作が始まるのであるが、その件については後日述べることになるであろう。

Welcome to the Gilberto’s, Mr. Kouichi ! See you at  the BIWAKO-Lake side..........
 
 
おわり

 

 

2 件のコメント:

  1. 琵琶湖は1名追加ですか!w

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  2. イチロウの工作が続きます。どうぞ今後の展開をお楽しみくださいw。

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