2014年12月19日金曜日

乗りバカ日誌~夜討、朝駆け、そして抜駆け 編~

ここ2週間ばかり、イチロウと私の間で微妙な駆け引きをしている。

12月に入り、急激な気温の低下と天候不順のため、思うようにバイクに乗れず、イチロウのモチベーションが上がっていないのが、傍目でも分かった。

 イチロウに対して、私が「どうしたんだ、大丈夫か?」「1月に開催される大会まで1か月と少しだぞ。全く自転車に乗れていなくて大丈夫か?」等と、我ながら全く余計なお世話だと思うのだが、ついつい彼をつつきたくなってしまった。

 それに対して、彼は「まあ、そうだよなあ。そろそろウエイトを絞って行かないとな」などとは言うものの気勢は上がらず、四の五の曖昧な返答をしていた。そしてどちらかというと、新しいバイクの組み立てに関心が向かっているようであり、その作業に没頭している様子であった。

 それでも私がしつこく彼を先に述べたように執拗につつくものだから、彼も重たい腰を上げるがごとく、1213日日曜日の朝23時間程度一緒に走ろうということになった。目的地は、広島市内にある黄金山という海抜200m程度の山で頂上にテレビ塔があり、ちょっとしたヒルクライムの練習になりそうな場所であった。

 ところが、日曜日の昼間は晴れるものの、どうもその週末は、気温のさらなる低下と土曜の夜から日曜の未明にかけて雨が降るという天気予報であり、その計画の実行が怪しくなってきた。

 前日別れ際に、イチロウより「路面が濡れていたら危険だから、計画は中止しような。」との提案あり、私も無理はしないほうがよいものなと応じた。

 日曜日の朝、午前645分頃起床。朝刊を取る序でに自宅前の路面を確認。

空は晴上がっているものの、夜間の雨が路面をしっかりと濡らしていた。イチロウより電話あり、「状態はどうだ」と問うので「しっかりと濡れているよ」と答えると、じゃあ止めにしておこうということになった。

 その後、一人でコーヒーを淹れパンをかじりテレビを見ていたが、空は明るくなり陽射しも強くなってきたようだった。午前8時過ぎに外に出てみると、路面も所々乾いていた。

 家族はまだ起きてこない、次の予定まで少し時間がある。さてどうしたものか?

 “あ、そうか。山登りの遠足は中止だけれど、一寸の間平和学習ならできるな”ということを思いつき、独りで市内を1時間程度ポタリングすることにした。

 
午前830分頃家を出発し片道約3㎞、平和大通りをポタリングしながら広島平和記念公園に向かう。よく考えてみれば、この道を自転車で走ることなんて今までなかった。自転車乗りにはちょっと残念なのが、平和大通りの歩道はそこそこ幅はあるものの、ブロックが敷き詰められていて走りにくい。幸い休日の朝なのでクルマの通りもまだ少なかったので、車道を走ることにする。
 

 

平和記念公園にほどなく到着。しばし自転車を降りて公園内を歩く。何かを思うところもあったようだけれど、そこのところは割愛。
 


 

平和公園を出て暫くそのまま東側に向かい平和大通りが終わる辺りで南下、広島刑務所の塀を横目に見ながら西に向かい帰宅。帰宅時午前930分頃、走行距離8㎞程度か。
 
 
それから、クルマの車検とタイヤ交換のためディーラーに赴き、代車と交換して帰宅したのが、11時過ぎ。昼食を近所の蕎麦屋で摂って、午後1時過ぎから大掃除として自宅の窓ガラスの水洗い。午後230分頃から4時過ぎまで病人の見舞い。その日の予定された行事がすべて終了した。

 
“さて、どうしたものか?”どうも、物足りない(笑)。バイクに乗りたい(笑)。夕ご飯までの2時間程度どこを走ろうか?何時ものコースというてもあるが、それではブログのネタにはならない(笑・笑)。短時間で、多少負荷のかかる坂道を走りたい。

 

ということで、午後430分頃より、広島市の北側の山間を一周するコースを取ることにした。午後430分頃出発、既に日は西に傾いていて帰宅時には日もとっぷりと暮れていることだろう。

 


このコースの一部はイチロウの通勤にも使われていて、坂道を上がりながら、奴め相当日頃鍛錬しているのなどと思った。イチロウの自宅付近を通過すると、私にとっては未知の道wとなり、段々心細くなる。広島中心部まで通っているアストラムラインに沿った道を辿るとアップダウンはあるものの確実にそこまで運んでくれるのだが、時間の事もあり、どこかでショートカットしければならない。しばらくその道を進んでいくと広島交通科学館の標識がある。ここに向かえば、自ずと広島中心部から道につながる筈と想い、右折する。ただ、その道は路肩が狭く夕暮れで車両の増えた状況だと少々危なかった。次第に辺りは暗くなり、方角のオリエンテーションが分かりづらく、心細くなったものだった。更に前へ進むと、進行方向に国道54号線の標識が現れ、ホッと一安心する。時刻は6時前後となっていた。

更に進むと、国道54号線に出てこの辺りになると、普段よく使う道なので迷うことなく広島平和記念公園まで進むことが出来た。後は平和大通りを西に向かい目出度く自宅に凱旋。帰宅時間は午後630分過ぎ。走行距離28㎞、所要時間1時間58分であった。

それから夕食の準備に取り掛かったが、ひとつ忘れていたことを思い出し、近所の小学校に出向き投票。それで私のその日の行動は終了。

さて、このような私の行動を朝のポタリングを除き、F.B.を介してそれとなくイチロウに伝えていた。翌日イチロウと顔を合わせると彼が「なんで俺を誘わなんだ」と本気とも冗談ともいえぬ顔で聴いてくる。「しかも俺の畑を一部荒らしやがって!この抜駆け野郎。コソ乗り野郎。」などと悪態をつく。そう言われてしまうと、F.B.に出さなかった朝のポタリングについて彼に言えなくなってしまった。

 ただ、黙っておくのも何かしらの罪悪感にかられ(笑)、時間をおいてF.B.に掲載したところ、イチロウより早速レスポンスあり「なぬー、今に見ておれ!」だと(笑)。

 それからは数日イチロウからの非難を浴びていたのであるが、一方で彼は意趣返しとばかりに、私が物理的に動けない日を選んで、以下のようなコース設定をして「走ってくる」と宣言してきた。
 
 
 

今度は、私が「なぬー」という番となった(笑)。

イチロウには大変申し訳なかったが、私の夜討・朝駆け・抜駆けのおかげで、彼は、すっかりとバイクで走りたくなっているようであり、彼のモチベーションの向上に一役買えたのであれば、私としては本望である(笑)。後は、彼のコンディションが大会に向けて向上するのを祈るのみである。

おわり

 

 

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