ヒトに携わることを中心に置いた仕事をしていると、課題やトラブルはつきもので、今年はその課題やトラブルが発生しては解決に奔走し、ひとつの課題やトラブルを乗り越えると次の問題に直面することを繰り返してきたように感じている。最初のうちは、その度にやれやれとため息をつくこともあったが、この頃では人と付き合うこと、即ち世間とはそんなものだとどこか吹っ切れたような、割り切った心持ちでいる。
そんなことをこのブログで綴るつもりはないのだが、その代わりにここに詮もなきことを駄文にしておくと、気分転換になっているのは間違いない。
12月に入り、いつもの師走のように、この年末もバタバタと過ごしてきたが、今年最後の駄文をアラカルト的に記しておこうと思い、書き始めている。
1. ちょっとした歓び
昨年の終わりに、胡蝶蘭をいただく機会があった。3株の寄せ植えで、それぞれの株に立派な花が咲いたが、それまで胡蝶蘭に全く興味がなく、管理方法についての知識もゼロだったこともあり、花が終わった後に生き残った株は1株だけだった。本来の私であれば、残った株もそのまま放置してしまうところなのだが、幸運なことに残った一株の花が終わらないうちに、その花茎から新たな花茎が生えてきたので、なんとかその株を育てたいと思うようになり、胡蝶蘭の育て方をYouTubeで検索し、あれこれと模索し始めたのが今年の春先のことだった。
胡蝶蘭を育てるなんて、昭和世代の気分が強いオヤジ(私のこと)から見ると(これは私自身の偏見なのだが)、リッチな有閑マダムが温室で胡蝶蘭を世話して楽しんでいるイメージが長年あり、どことなく抵抗感があった。しかし、YouTubeで愛好家や栽培者が投稿した動画を見ているとなかなか奥深く楽しそうだた。中には、私から見るとマジックを見せられているような動画もあったが、最終的には初心者向けの素焼きの鉢に乾燥水苔を敷き詰めた成育方法を採用した。よく花屋で売られている立派な胡蝶蘭は、実はプラスチックポットに植えられており、そのまま水を与え続けると根腐れを起こしてしまうこと、胡蝶蘭の原生は熱帯地方であり、その植生は大樹に寄生(と呼ぶのかは不明だが)しており、日光と温暖さは好むが、栄養と水はそれほど与えなくて良いことをこのたび初めて知った。
育て始めるとついつい手をかけてしまいがちとなり、結果的に必要以上の水と栄養を与えてしまい、もらったうちの二株がそのために根腐れを起こしてしまったことを知った。ある動画の中で、投稿者が「胡蝶蘭の生育には、手をかけ過ぎず胡蝶蘭と会話しながら育てるのが良い」と、私のような初心者には格言となるようなコメントをされていた。目下この格言を肝に銘じながら、胡蝶蘭を眺めて楽しんでいる。
さて、生き残った株は、季節が進み暖かくなるにつれてその花茎が順調に生育し、やがて4つ程度の花を付けて開花した。店先に並んだ立派に花を生え揃わせることはできませんでしたが、それでもその佇まいは野生の植生を思わせる風合いもあり、しばらくの間私を楽しませ、時に慰めてもくれた。その花たちも終わりに近づいてくると、なんだか寂しくもあり、もっと胡蝶蘭の株を集めて楽しみたくなった。YouTubeに投稿している愛好家の中には、花屋から花の終わった胡蝶蘭の株を分けてもらう、あるいは安価に買い求めている人もいると知り、私もその手を使ってみようかと思った。
実際に、そのつもりで買い物の折などに花屋を覗いてみると、花が終わりかけた蘭が、その店の端に人目を引かず静かに置かれてあった。しかも手ごろな値段(1000円以下のものが多かった)で。そのような蘭を見ていると、「そうか、アンタ、オレのうち来る?」と心の中で呟いてしまうのだが、はたから見ると、おっさんがにやにやしながら盛りの過ぎた蘭を眺めて思案しているのは、気持ち悪く映っただろう。結局、これまでにそのような蘭を5株買って、それぞれに購入するとタイミングを見ては素焼きの鉢に植え替えをしていきました。植え替えのコツもあるのですが、細かいことなのでここでは割愛する。
そして、これまで合計6株の鉢を毎日眺めてはその生育状況を楽しんできた。夏場は室温が35℃を越えそうであれば、冷房の効いた部屋に移動させ、また直射日光がきつい様であれば、窓際からずらし、水はたっぷりとやりながらもその間隔は1週間程度開けて、湿潤と乾燥状態にメリハリをつけるように心がけた。
しばらくすると、それぞれの株から根(air root)が着実に生え始めて順調に生育しているようであり私を安心させたのだが、その後この秋はなかなか花茎が生えず私を心配させ、もう1年は待たないといけないのだろうと諦めていた。
それが私にとっては意外にも、12月上旬に、まずは二株から、そしてもう二株に花茎が生え始めていることを確認できた。6株中4株でついに花茎が伸び始めたのだ。
「バラが咲いた」というフォークソングではないが、この密やかなる喜びは言葉に尽くしがたい。例え、家族や知人にこの喜びを伝えたところで、分かってもらえないだろう。まるで、この1年の私の苦労や頑張りを静かに慰めてくれるような「ちょっとした喜び」となった。このまま、この冬を乗り越えて、来春に開花するまでそれぞれの株の生育状況を確かめながら、その生育過程を楽しみたいと思う。





1年お疲れさまでした、、、👍
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