先週末は少し日差しも肌暖かく空気も温んだようであったが、今週に入ると寒が戻り空気が冷たくなり、そして本日はまた再び空気は冷たいが日差しは穏やかなものになっている。
空を見上げると、雲が南西から北東に向かって静かに流れていた。
春先の目まぐるしく変わる天候には、外出時には気を遣わされるが、それでもどこか気持ちは軽い。
先日、鹿児島に在住のタカヒロからmessengerで連絡があった。
「高校同窓会の案内を出したのに、マサキからの“出席”の連絡がないぞ」と。“あの”イチロウでさえ、出席すると返事があったのだと添えてあった。
高校同窓会の案内状を私の職場住所に送ってくれたらしいのだが、まだ手元に届いてなかった。しかし、どのような口説き落とし方をしたのかは知らねど、“あの”(w)イチロウを籠絡させたとは、さすがはタカヒロ、人たらしぶりは健在の様子である。
結局その場では曖昧な返事を返したのであるが、タカヒロは「会場の案内をどこに送れば良いか?職場か自宅か?」と話を進めてしまった。どうもグイグイと彼のペースで押し込まれてしまったのであったが、彼には私が押しに弱いことを見透かされていたようである。
その連絡から更に2-3日開いて、彼からの会場案内の封書が届き、それと同時に同窓会案内はがきも私の手元に届いた。後者は、1月31日に消印になっているから、3週間程度職場の事務所に寝かされていたらしいが、それにしても、出欠確認の督促としてはあわただしいなと思った。タカヒロの押しの一手ぶりに苦笑いを浮かべる。
イチロウに「本当に貴様は同窓会に出ると返事したのかと」質すと、意外にも「今回は行かなしょうがあんめい」などと真顔で返してきた。“むむむ……..” イチロウが殊勝な事をいうなんて! 35年付き合ってきたが、こんなことを言うなんざ、初めてである。“恐るべしタカヒロよ…..”
じゃあ、しょうがない。オイラも出席で返信しておくかと思い定め、タカヒロにmessenger
で案内状が2通とも手元に届いたこと、そして出席とさせていただくことを伝えた。タカヒロ「大丈夫、次回の幹事をマサキに振ったりしないから。俺に腹案があるから、任せとき」だと(笑)。
“はい…….。タカヒロ、どこまでも見透かしているのか(笑)”こちらの懸念を承知している。なんだかな、高校時代の頃、彼が校舎の渡り廊下の向うから、クリクリ眼に笑みを浮かべて「おう、マサキ!」と言いながらやってくる姿が脳裏に蘇った。
以前にも別のブログに書いたのであったが、同窓会なるものがどうも苦手でこれまであらゆる同窓会の出席をお断りしていた。学生時代のことを振り返ると、別にいじめを受けたわけでもないし、仲間内で深刻な葛藤や闘争があったわけでもないのだが、ある種の苦い想いが蘇り、その事が同窓会なる集まりへの参加を忌避させていた。
改めて考えてみるに、結局のところ若い頃の曖昧で所在のない自分が嫌だったことにたどり着いて、もう50過ぎのオッサンになっちゃまって、何時までも己のidentity diffusionを起こしかけた若かりし頃のことを云々してもしょうがいあるまいと思い直した。
タカヒロのように「来いよ」と誘ってくれる友人があることを有難く想い、それに素直に乗っかることも人生の悦びなのだと素直に感謝せねばと思う。
春だしね。
過去の思い出やわだかまりを季節が廻ってくるように繰り返し反芻していると、何時かはそれまでと違った心もちや結論を導き出せることを密かに確認した次第である。
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