本日は、風は冷たいものの朝から穏やかな陽光が射し春めいた一日であった。我が実家の近所に住まう伯母が彼女の畑の一画に梅の木を植えていたことを想い出し、そろそろその花も咲き始めていることだろうと、昼に覗いてみた。案の定、春の日差しを浴びて、小さな花々が凛と咲いていた。
実家に戻ってみると、その伯母が母を訪ねてやって来ていたので、早速彼女にその写真を示すと、クシャクシャな笑顔を作り、「これは良いねえ。M子にメールで送ってやっておくれ」と頼むものだから、軽く請け負った。
M子とは、伯母の二女(即ち私の従姉妹)で現在ドイツ・ミュンヘン近郊に在住している。彼女とは時々e-mailでやり取りしているのだが、メールを送る序でに、彼女からの宿題についての回答もそろそろ送らなければならないと思った。彼女は私より10歳年上で、小さい頃より姉御肌のしっかり者で、私にとっては頼もしい姉的存在で、その関係は今も変わらず頭が上がらない。
先月、彼女とメールをやり取りした際に、彼女から「今年母(即ち上記の伯母)が卒寿(90歳)を迎えるにあたり、記念のアルバムを送ってやりたい。」ついては、私の実家に古い写真があるのを記憶しているのだが、その中から伯母姉妹たちのそれぞれの結婚写真などがあったら送ってほしいとのことだった。
確かに、我が実家には古い白黒写真が未整理の状態で、何かの紙箱に収められているのは記憶にあった。その中には、私が生まれていない頃の伯母や母、兄弟・従兄連中の写真があったはずなのだが、果たしてどこにしまい込んだものか、皆目見当が付かなくなっていた。
M子に「ご期待にうまく添えるかどうか自信がないが、善処してみるよ」と返事し、それから時間を見つけては、物置の中の有りそうなところを時々探してみるのだが、私の記憶に或る紙箱もそれらしき未整理の写真たちもうまく見つけることが出来なかった。
何度かトライして、我が家族の両親や兄弟の若かりし頃の写真はなんとか見つけ出したものの、伯母に関連するような良い写真は見当たらず、ましてや伯母姉妹達の若かりし頃の写真や、結婚写真などはどうしても見当たらなかった。M子からの宿題に満足いく回答を送ってやれず、グズグズしている間に1ヶ月ほど経ってしまった。
それでも、私からの回答を待ちわびているであろうM子に対し何らかの回答はせねばならず、何点かピックアップして、スナップ写真をそのまま写メしてe-mailに貼付して送った。
さて、M子からどんな返信が送られてくるか?「O.K.だよ」と言ってくれるか、はたまた「マサキちゃん、もうちょっと頑張ってみようよ」となるか?どうも、後者になりそうな予感が強い…….w
私自身も、もっと良い写真があった筈なのにというすっきりとしない気持ちを抱いたまま、それでも何点か古い写真を見ていると、我が親族にとってのゴールデン・エイジというものが確実にあったのだろうと懐かしい気分になった。多くは、私がこの世に存在しない60年代前半のもので、伯母や母、そして祖父母、彼女らの子どもたちがまだ幼き頃のあるひと時が映し出されていた。
いつの間にか、それは50年以上も前の物語となってい、あらためて流れた年月のことを想わずにはいられなかった。
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