そろそろ梅雨も後半に差し掛かり、本格的な長雨時期に入ったのではないかと勝手に思っている。金曜日の午前中は業務の都合で外出したのであるが、出先でしとしと降る五月雨を眺めながら、時折写真を撮り梅雨に相応しいネタはないかと考えていた。“「梅雨」という言葉の由来を絡めて少ししっとりと来るものはないものかなあ”、雨男に相応しいネタを練ろうとするものの話題は広がりそうもなく、暫くして諦めた。まあ、もうしばらくの間の宿題としようか。
ネタ探しは諦めて、それでは“本格的な長雨シーズンを如何に過ごそうか”とあれこれ思案してみた。これもまた良いアイデアは浮かばず、結局は鬱陶しい日々をクルマや職場の居室で、雨を眺めながら爽やかな音楽を聴くのが良いだろうと思い定めた。
このアルバム、熱心なブラジル音楽愛好家であれば必ずや眉をひそめずにはいられないであろう演奏で、エラ・フィッツジェラルドのヴォーカルはあくまでもソウルフルw、バックの演奏も何とも賑やかしい。これまで私なりに抱いていた各曲のイメージ/ どこかナイーブでラブリーな、そう云った曲想をものの見事にぶっ壊してくれている。恐らくトム(ジョビン)もこの演奏を聴いて流石に頭を抱えていたのではないかと想像するくらいのぶっ飛びようである。
本日(日曜日は)、朝から快晴であり辺りは雨で大気中の塵が洗い流されたように光り輝いている。強い陽射しにも係わらず涼しい風が吹いていて肌で感じる湿度も低いようで、大変爽やかな一日であった。北上しかけていた梅雨前線がまた大陸性高気圧に押されるように南方へ後退させられたようである。
ネット通販サイトで、色々と物色。エラがあるのであればサラにもブラジルものがあるに違いないと踏んで、Sara Vaughanを検索してみた。そうしたら、ありましたw。
たとえうっとしい梅雨が例年よりも長かろうと、それはそれでいい音楽を聴きながら楽しもうではないか。ある時には、車窓から或は居室の窓から五月雨を眺めながら、雨がシトシトと降る夜には五月闇に蛙の鳴き声を聴きながら、これらの音楽を楽しむのもよさそうだと独り思っていた梅雨の合間の晴れ日であった。
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