「音楽三昧の一日」と題したものの、何てことはないバカ親日誌です。
4月29日、高校2年生になる次男の行事に半日付き合う。
午後12時前に彼の音楽発表会を観るべく地元の区民文化センターに出向く。幼稚園年長の時から習っている先生が開くピアノとバイオリンの発表会で、2年に1度のペースで開催されている。高校2年生になった彼にとっては、この度が最後の会になるはずである。
午後12時15分から、ちょっとしたリハーサル・指馴らしを終えると、奴め、会場を離れて何処かに雲隠れしてしまった。本人は否定するものの緊張感があったようであるが、親も毎度のことながら、本人以上に緊張してしまっていた。この緊張感は何度味わっても嫌ですねw。
午後1時30分よりスタートで、年下の子どもさんからの発表が始まる。夫々にとても可愛らしい、一張羅の服を着せてもらって一生懸命に演奏していた。“我が家にもこんなに楽しい時代があった”と懐かしい気分を暫し味わう。
経験年数に合わせて、前回も見た子ども達、或は次男と同世代のヒト達が次々に発表していくのだが、演者の年齢が上がるにつれて、演目も技術上高度になると同時に各個人の表現力も豊かになって、一人ひとりの心の成長が窺えた。特に次男世代の数名は先生の予想に反して途中でドロップアウトすることもなく、高校生になるまで続けてきた様子で、夫々に音楽が好きだったようである。これまで12年間、彼らの発表を2年に1度定点観測的に見て来たのであるが、夫々技術的な到達点は異なれども、“へえ、この子がこんな演奏するようになったのか”と彼らの内面の成長ぶりに素直に驚き感動する場面が幾度となくあった。夫々に選曲にも彼ら独自の好みが反映されて、そして素直に表現している。そこには10代の内面を映し出すような瑞々しさがあって、オジサンとしてはちょっと目頭が熱くなったかw。
息子の演奏が終わった後、座席に帰ってきたところで、「良かったのではないか。色んな意味でおまえらしさが出ていたよ。音楽好きであることは十分に伝わった」と伝えたところ、本人曰く「音楽はエンターテイメントだからね。しっかし思わぬところでミスったなあ。全くこのままじゃ終われない、レッスンはもう1年続けさせてくれ。」という。
横で聴いていた家内が慌てて「今日でレッスン止めるつもりで、お礼とか準備してきたのに」というが、本人は大曲をひとつ習ってから終わりにしたいと主張し譲らず。結局、最終的に本人の希望を受け入れ1年レッスンを続行することになった。
午後3時45分頃、発表会終了。先生に日頃のお礼を述べて、区民文化センターを後にする。そこから次男の高校に向かう。新入生歓迎のプログラムのひとつである「音楽会の夕べ」なるものがあり、彼が所属するスクールバンドが演奏することになっていた。
次男は中学よりクラブ活動で、クラリネットを演奏しているのであるが、何時の間にやらこの楽器に熱心になってしまった。その分、それまで習っていた楽器の練習は疎かとなってしまい、親としてはちょっと残念な想いで眺めていたのであるが、一方でこの楽器のおかげで音楽にどっぷりと浸かる学生生活を過ごすようになり、自他ともに認める音楽好きになってくれたようであることについては喜ばしく思っている。
音楽会は、午後6時から始まり、午後7時過ぎに終了したのだが、途中、パートごとの楽器紹介やちょっとしたダンスらしきパフォーマンスあり、次男を含めて演奏者の若さに溢れたユーモアやエネルギーが感じられ観ていて気持ち良かった。
帰宅したのは午後8時過ぎ。次男のおかげで楽しい一日を過ごせたが、でもこうやって子どもの「発表会」なるものを楽しめる時代もそろそろ終わりが近づいていることを思うと、ある種の感慨が残った。
おわり
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