2017年6月20日火曜日

エセ・モサの記①


618日(日) 快晴 最高気温30



6月上旬には、広島地方は梅雨入りしたはずなのに、太平洋高気圧がまだ弱く、西日本には大陸性高気圧が張り出し、従って梅雨前線は遥か沖縄付近を上下しているとの事で、ずっとほぼ毎日晴れて雨が降っていない。



それでも、この晴れは週明けまでで来週半ばから天候は崩れていくとの予報だったから、この日曜日は何が何でも自転車に乗っておくべしと決めていた。イチロウは残念ながら、この日は職場のお留守番をする予定であったので、このたびは同伴者なし。彼はその代わりに私が走るコース設定をしてくれ、それに従って進むことにしていた。



コースのあらましは、西広島駅裏~畑峠~広島市立大学前~広島高速4号線料金所前~大塚・西風新都Aシティーへの上がっていく坂~県道71号・伴地区から戸山地区へ抜ける峠道~県道71号を国道433号線に向かってなだらかな上り下り道~国道433号線/ 湯来・湯の山温泉街道のアップダウン~湯来町付近の三叉路を右折し国道433号線/ 加計街道~国道191号線を広島方面へ~県道39号;伴地区へ~アストラムライン沿いの道を国道2号線方面へ~田方の上り下り道、

てな具合。



午前7時前に、自宅を出発。西広島駅の裏側へ向かう。駅裏から住宅街の狭い道を通り抜け己斐峠へ向かう道に入り、己斐峠別れの三叉路に差し掛かったのが、79分頃だった。そのまま、右の畑峠に向かう道に進み登坂開始、なだらかな傾斜のカーブ道が続く。まだ十分に脚と股関節が十分に暖まっていないようで、今ひとつピッチが上がらずややもどかしさを覚える。しかしよく考えてみたら単独走行なのだから、自分のペースでのんびり走れば良いことに気が付く~先を急がず、のんびりと行くべし~と言い聞かせる。やがて、某病院前を過ぎると傾斜がきつくなり、早くも大汗をかいて汗が路面に滴り落ちる程になる。漸く一汗かいて体が暖まって覚醒したような感覚になった。




午前725分頃に畑峠ピークに達す。うーん、特に感慨無しw、先が長く、攻略せねばならぬ坂道が複数待っているものだから、気持ちは次の伴地区から戸山地区に抜ける激坂道に向いていた。畑峠から広島市立大学付近までの下り坂は道幅が狭く一部ダスティーな箇所もあり慎重に下っていた。市立大前になると綺麗な舗装2車線となり、気持ちよくそのまま大塚の交差点まで降りて行った。アストラムラインの高架をくぐると再び広域公園やAシティー団地に繋がる緩やかな上り道となる。この坂は楽勝と予測し坂道の数に入れてなかったのだが、なんのなんの。舐めていたら、両脚に重く、再び大量の汗が出始めた。時刻は、午前8時に差し掛かり、朝日から強い陽射しがやけに身体に堪えた~あれ二日酔いかいな?

西風新都を通り抜ける道が終わりに近づくころコンビニを発見。休息と水分補給を取るべく立ち寄った。それにしても、あの坂は油断しきっていたわいw。ここから先は気を引き締めていくべし。



少休止後、そのコンビニを出発、西風新都を通過して、伴地区から県道71号に沿って坂道。ここは私が、自転車(アルミフレーム)を始めて購入したころ、イチロウ・ジロウに連れられて初めて登坂した道であり、大変懐かしかった。坂道の各所:印象的なポイントで、ジロウが後方を走る私を振り返りながら登坂したな、などの記憶が蘇り大変楽しかった。この坂道はなだらかな勾配坂の後、Lの字で急勾配登り坂となる。L字カーブで自転車を降りて、写真を一枚。




この先の急勾配部分は結構長かった筈、気合を入れて漕ぎ始めひたすら耐えていこうとペダルを廻したら、思いの外早くピークがやって来てしまった。初めてイチロウたちと登った時はヒーヒーと音を上げしてしまったのだけれど、この度は登坂中に極楽寺山の坂道と比較したら、「それほどでもないや」と思え、然程の精神的負担がかからなかった。イチロウ・ジロウと走った時には、へとへとになりながらも「クルマの上がれる道だったら自転車でも上がれるね」等とゴーマンかましたものだったけれど、やっぱりそうだったと独り笑った。



そのままピークを越えてやや急な下り坂を降りた。



下り坂をゆっくりと降りて戸山地区に入る。午前840分頃、突き当たったT字の交差点を左折し県道71号を国道433号に向かった。しばらくなだらかな勾配の登り坂を上がっていくのだけれど、“攻め坂”になっていて、ある程度のピッチを保ちながらペダルを廻すとそれほど負担なく上れて行った。この坂道では、前回イチロウと走った国道433号から廿日市の県道を走った経験が活きていたように思える。




国道433号は湯来・湯の山温泉街道という呼称があるのはこの度始めて知った。途中渓谷を左右にカーブしながら登坂。クルマの往来も多く大変気を遣う箇所あり。なるベく左端を走行するように心がけていたつもりなのに、ある一台の車に背後でクラクションを鳴らされた時は大変驚いて一瞬よろめいてしまった。ドライバーからみたら、自転車って鬱陶しいのはよくわかるのだけれど、対向車もなかったのだから他のクルマのように静かにパスしてくれても良いのになあ。



県道41号が別れるY字路にあるコンビで水分補給を兼ねた小休止を取り、国道433号を北上する。なだらかな坂を同じピッチのペダリングを保ちつつ登坂を続けるとやがて緩やかな下り坂となった。左右に高い山に挟まれた谷間に水田が拓かれていて緑が朝日に映えて大変美しかった。下って行くと次第に前方に朝日を浴びた青い山が視界に広がっていった。息をのむような青の美しさに感嘆してしまった(なにせ、ドーパミン、アドレナリン全開になっているからものすごく感受性が高まっているのですw)。あまり上り部分で負担感がなかった割には大変素晴らしい下り坂で申し訳ない気持ちになった。このご褒美をもらうには、苦労が少なすぎた。そして、良い天気の日にイチロウは職場の留守番をさせて、独りでこの悦楽を味わう多少の罪悪感が湧いて来たのであった。

(つづく)

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