1月19日(日)に、私は休みが取れて気分転換を図ることにした。事前に家内に県内の道の駅を複数個所立ち寄りながらのドライブを提案したが、彼女はインフルエンザの流行を理由に私の提案を却下した。これ、いつものパターンです(笑)。
今回の目的地のひとつになった美術館は、大竹市内の臨海埋め立て地に2023年3月にオープンした瀬美術館である。丸井産業株式会社の代表取締役の下瀬ゆみ子氏が先代から受け継いだコレクションを保存・公開する目的で設立されたのだとか。美術館の施設そのものは坂茂氏によるもので、2024年12月にベルサイユ賞・最優秀賞に選ばれたとの報道があった。
同日、美術館に訪れたのは午前11時40分頃であり、周囲は公園が整備されていて、デイキャンプができそうな緑地や、野球コートとして2面取れそうな広いグラウンドがあり、子ども連れの家族も多数見えてなかなかのんびりとした良い空間だった。
美術館のエントランス面は、緩やかな曲線のガラス張りで陽光を受けて美しい。ロビーに入ると、反対の海側も直線のガラス張りで宮島と瀬戸内が眺望できた。海側に設置された可動式だと言われる展示ブースはキューブ型であり、外側から見ると面白い。 ガラス張りの本館に、キューブ型の展示ブース、海と宮島と本土側の低い山の曲線と直線で造形された建物の対比は確かに印象的だった。
受付で入館チケットを購入し、展示室に進んだ。展示ブース内ではマイセン陶磁器の特別展示が行われていたが、ごめんなさい、私自身あまりマイセンに興味がなく知識も全くないのでゆっくりとスルーした。展示ブースを一通り見終わると、美術館の庭園に進んだ。
冬なので花も少なく緑も深くなかったが、ここは春から夏にかけてさぞや美しい眺めになるだろうとの期待を感じさせる庭園だった。本館に戻り常設展に進みました。「顔」がテーマであり、彫刻と国内外の絵画が展示されてい、それなりに面白かった。
大きい美術館を訪れて有名作家の作品や大作の常設コレクションを鑑賞するのも楽しいし、有名西洋画家の絵画をレンタルした特別展に駆け付けるのも大変有意義だけれども、今回の私のようにふらりと訪れてしばらくの間非日常的な建物やその空間、そして常設されている美術品を眺めながら、何かを感じてリフレッシュして帰られる美術館があること、それらの美術館の存在意義について考える機会になった。我が国にも、気が付けば、そんな文化的な土壌や落ち着き(こう表現するには早計かもしれないけれど)が育っているのかもしれない。だけれども、そのことを想う時に喜ばしい感覚だけではない何かを想わざるを得なかった。それは、何となくではあるが、我が国の有り様/ 政治・経済だけではなく社会的気分までが円熟期から退行期に向かう時代の流れのリフレクションとして照らされた現象のようにも感じられ、ある種の黄昏を眺めるような感覚だったかもしれない。
そんな雑駁な感傷めいた印象を家内に語ったところで、彼女をシラケさせるだけなので、あくまでもおっさんがひとり心に留めただけのこと。家内の希望に沿った晩御飯の具材の買い足しをしながら帰宅したのだった。







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