2020年12月15日火曜日

11月から12月にかけての私的出来事アラカルト~その1~

1.トルコ産松茸をゲットし、堪能しました、の事

この秋は、国産松茸が豊作であるとのニュースをちらほらと見かけたのだけれど、家のおかか様にそれとなく水を向けても、「知らぬ知らぬ、そんな腹の足しにもならぬものは我が家には必要なし」とのつれない返事で、”ああ今年も松茸は我が家にはやってこないのか”と諦めていた。松茸、ああ、土瓶蒸しで食べたし、ああそのまま焼き松茸で食べるのも良いな、でもやっぱり誰も賛成しないだろうけれど、すき焼きに入れちゃうと旨いんだよなあなどと指を銜えて空想を繰り返すのみだった。そうこうしている間に、シーズンは進み、"今年も妄想で終わったわい”と完全に諦めていた。


11
8日(日)に、新しく来た車の慣らし運転を兼ねて、広島県北の道の駅を23か所廻ろうということになった。こう云っては大変失礼になるのだけれど、山間部の道の駅にはあるものは、新鮮な野菜と地元の農家さんが一生懸命拵えたお惣菜やお菓子、ジビエのお肉などと相場が決まっている。それでも道の駅の訪問を楽しみにされているお母様方は一生懸命に購入活動をしていらっしゃるし、うちのかか様もそういうひとりなので、私が偉そうなことを言ってはいけないーあくまでの私の心象風景だとお断りしておきますーが、すこし話を続けて、私は“あわよくば松茸を”と山菜・キノコ類コーナーをチラ見しては、外をぶらぶらするのを繰り返していた。私は、半ばあきらめで家のかか様の道の駅めぐりに付き合っていたのだけれど、意外にも2か所目の道の駅に、なんと見栄えの良い松茸が置いてあるではないか!ただしトルコ産で、3本で1000円! 
あまりの姿の良さに、迷わずに購入。ちょうど昼前で、道の駅の一画で、お弁当を購入し昼食を取りながら、スマホで検索してみると、数年前からトルコ産松茸は日本に入っていたらしいことを知った。なるほど、知らぬは我のみであったか……


早速、その日の夕食は、炭火での焼き肉とし、その具材のひとつとして松茸を焼いて喰ってみた。塩とスダチを付けて食べたところ、その匂い、歯ごたえとも日本産のものに限りなく近い。これは十分にいける。次回からトルコ産松茸でも十分だなと思った一夜だった。ああ、早く来年の秋が来ないかなw。


2.1129日、ウッドワン美術館訪問のこと

 どうも今年はcovid-19に始まり、covid-19で終わりそうな気配。ずっと人に遭うのにも遊びに行くにも、日頃の外出においても、自粛と警戒が続き、ストレスがかかり続けてしまい、終いにはどこか感情が麻痺しつつある今日この頃。この秋からは再び拡大傾向で、“これ以上の自粛をどのようにしたらええねん!我慢も限界でんがな。”と自暴自棄になりそうである。我が親友にして同僚のイチロウ氏は、ヒトの密集を避けつつも楽しみや気分転換を兼ねて、愛車を駆使して地方の美術館巡りを一足先に始めている。こんな地方にも小ぶりながら良い作品を収蔵している美術館が点在しているようで、彼ご推奨の美術館を何か所が教えてくれた。その中で、ウッドワン美術館は我々の住まう処からドライブがてら訪れるには程よい場所(広島県吉和町)にあり、彼の勧められるがままに、11月最終の日曜日に行ってみることにした。

 


その週末に差し掛かる頃、家内から「週末はどうするの?」と尋ねられて、どうもその問いの裏に隙あらば何か用事を言いつけようという魂胆が見え隠れしたものだから
/この辺りの我が夫婦間にある機微については、話せば長くなるから割愛w、毅然と「オレは、誰に何を言われようとも、遊ばせてもらうけんね」と宣言しておいた。どうもそれから家内も何かを感じたらしくw、日曜日の朝7時に私がむくっとベッドから起きて階下のリビングへ降りようとすると、いつもならまだ寝ている筈の彼女もそそくさと起き出したので、「まだ寝てても良いんだよ」と言うも、彼女曰く「いやあ、もう起きても大丈夫だ」と身支度を始めた。

朝食を終えた後、私が静かにしかし威厳を持って「実は、これからウッドワン美術館にドライブがてら行ってくる。昼過ぎには帰って来るからさ。」「あんたは付いて来ても良いし、家でお留守番でも良い。午後からは付き合ってあげることが出来るから」と云えば、家内曰く、「何言ってるの。私も行くに決まってるじゃん」などという。そうか、そんなら夫婦仲良く行きますか?ということになった。

午前815分頃に自宅を出発し、広島道~中国縦貫道などの高速道路を使わず、広島県大竹市内から県道を使って吉和町へ向かうルートを辿る。広島県西部に住みながら、このルートを走るのは全く初めてで、道幅は対面通行のワインディングロードなるも、走っていてなかなか楽しかった。現地に到着したのは午前1020分頃だったかしら。


ウッドワン美術館は、その名の通り製材と材木販売の会社を興したオーナーが集めた美術品を収蔵している美術館で、有名なところであればゴッホの「農婦」、岸田劉生の「麗子像」などを保有している。絵画の他にも、ガレのガラス工芸品とマイセンの陶器なども展示されている。実際に訪れてみると、その美術館はこじんまりと静かな佇まいを示していた。開館からまだ
30分も経っていなかったこともあるけれど、予想した通り他の来客者は居ないようで、我々ふたりがゆっくりと展示されている作品を眺めて廻ることが出来た。

展示されている作品はどれも素晴らしかった。上に書いた作品も良かったけれど、初めて知る日本人画家の作品にも見ごたえのあるものが沢山あって、これからも時々ドライブを兼ねて訪れてみたいと思える美術館だった。連れて来た家内もそれなりに楽しめていたようで良かった。





一通り館内をめぐったところで、美術館の横にある喫茶店で一休みする。特に注文した訳ではなかっただけれど、運ばれてきた珈琲の器がマイセンだったりして、ちょっと嬉しかった。「再訪必至、出来れば次回は新緑の頃に訪れてみようかしら」。そんなことを家内に言ったら、珍しく同意しているので、まあ本当に良いところだったんだわ。秋の休日を短い時間ではあったがリフレッシュ出来た行事でした。イチロウ氏紹介してくれてどうもありがとう。


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